先進医療ナビ
ラメルテオン経口投与療法
基本情報
- 先進医療技術名
ラメルテオン経口投与療法*
らめるておんけいこうとうよりょうほう
- 適応症
悪性腫瘍(65歳以上の患者に係るものに限る。)
- 療養内容
手術後や重症疾患の場合、高齢者はせん妄を発症することが少なくありません。せん妄とは、ぼんやりとしている、もうろうとして話のつじつまが合わない、日時や場所、家族がわからなくなる、といった精神症状を起こし、ときには幻視や妄想なども伴うことがある病態をいいます。特に、がんの手術前後などにせん妄が起こると、がんの治療成績の低下や看護の負担が大きくなるなどのデメリットにもつながります。
この先進医療は、せん妄の発症抑制のためにラメルテオンという不眠症の治療薬を用いる治療法です。がんの手術の前後にラメルテオンを1日1回(計9回から13回)、就寝前に経口もしくは経鼻胃管(けいびいかん)から投与します。ラメルテオンは、不眠症の改善だけでなく抗炎症作用が期待される薬剤であり、せん妄抑制に効果があると考えられています。
適応となるのはがんの手術をした患者さんで、せん妄のリスクが高い65歳以上の高齢者です。
この先進医療により、がんの手術後にせん妄の発症割合が減少することで、がんの治療成績の向上や医療負担の軽減につながることが期待されます。
- 療養の分類
薬物療法
- 部位の分類
神経系
- ※「*」印が付いている医療技術は、「先進医療B(第3項先進医療)の技術」を表しています。
実施医療機関
| 都道府県 | 医療機関名 | 所在地 | 電話番号 |
|---|---|---|---|
| 東京都 | 国立研究開発法人 国立がん研究センター中央病院 | 〒104-0045 中央区築地5-1-1 | 03-3542-2511 |