先進医療ナビ
テネクテプラーゼ静脈内投与療法
基本情報
- 先進医療技術名
テネクテプラーゼ静脈内投与療法*
てねくてぷらーぜじょうみゃくないとうよりょうほう
- 適応症
脳梗塞(発症から4.5時間以内のものに限る。)
- 療養内容
脳梗塞は脳の血管が狭くなったり、血栓が詰まったりする病気です。その結果、血流が行き渡らなくなった脳の細胞が壊死(えし)し、壊死した脳の細胞が担っていた脳の機能に後遺症が残ることも少なくありません。また、命に関わることもあります。
このため、脳梗塞の治療は少しでも早く脳血管の血流を再開通させることがポイントになります。現在の治療では、点滴で血栓を溶かす薬剤(血栓溶解薬)を静脈に投与します。
この先進医療は、発症から4.5時間以内の脳梗塞を適応症として、血栓溶解薬であるテネクテプラーゼを用いる治療法です。テネクテプラーゼは、海外のガイドラインでは脳梗塞への使用が推奨されているものの、日本ではまだ使用されていない治療薬です。テネクテプラーゼは、ボーラス静注(短時間で大量に静脈内投与を行うこと:急速静注)と呼ばれる点滴静注より短時間で済む方法で、静脈内に投与することができます。また、体内で作用する時間が長く、血液に粘度を増す働きをするフィブリンという物質となじみがよいため、血栓を溶かす効果が高いとされています。
この先進医療によって脳の血管が早期に再開通することで、脳梗塞の後遺症や要介護になるケース、命に関わるケースを減少させることが期待されます。
- 療養の分類
薬物療法
- 部位の分類
循環器系
- ※「*」印が付いている医療技術は、「先進医療B(第3項先進医療)の技術」を表しています。
実施医療機関
| 都道府県 | 医療機関名 | 所在地 | 電話番号 |
|---|---|---|---|
| 埼玉県 | 埼玉医科大学国際医療センター | 〒350-1298 日高市山根1397-1 | 042-984-4111 |
| 東京都 | 日本医科大学付属病院 | 〒113-8603 文京区千駄木1-1-5 | 03-3822-2131 |
| 神奈川県 | 東海大学医学部付属病院 | 〒259-1193 伊勢原市下糟屋143 | 0463-93-1121 |
| 京都府 | 京都第二赤十字病院 | 〒602-8026 京都市上京区釜座通丸太町上ル春帯町355-5 | 075-231-5171 |
| 兵庫県 | 兵庫医科大学病院 | 〒663-8501 西宮市武庫川町1-1 | 0798-45-6111 |
| 福岡県 | 独立行政法人国立病院機構九州医療センター | 〒810-8563 福岡市中央区地行浜1-8-1 | 092-852-0700 |
| 長崎県 | 長崎大学病院 | 〒852-8501 長崎市坂本1-7-1 | 095-819-7200 |