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細菌または真菌に起因する難治性の眼感染疾患に対する迅速診断(PCR法)

基本情報

先進医療技術名

細菌または真菌に起因する難治性の眼感染疾患に対する迅速診断(PCR法)

さいきんまたはしんきんにきいんするなんちせいのがんかんせんしっかんにたいするじんそくしんだん・ぴーしーあーるほう
適応症

前房蓄膿、前房フィブリン、硝子体混濁または網膜病変を有する眼内炎

療養内容

目の中に膿がたまる、目の中にフィブリン(糊状の物質)が出てくる、硝子体(目の中のゼリー状の組織)が濁る、網膜に病変があるといった症状を伴う眼内炎(目の中の炎症)では、細菌や真菌の感染が疑われます。目の手術の際に傷口から感染するほか、免疫力が低下していたり、治療のために血管内にカテーテルが挿入されている場合などに、感染が起こることがあります。細菌感染は数時間から数日、真菌感染では数日から数週間で失明する恐れがあるため、早急に検査を行い、適切な治療を開始しなければなりません。
細菌や真菌を培養する従来の検査法は、公的医療保険が適用されますが、診断精度が低く、菌が存在しても陽性率は40%ほどと低く確定診断に至らないため、医師の経験に基づいて治療を行わなければならないケースが数多くあります。また、検査の結果が出るまでに3日程度もしくはそれ以上の時間がかかり、治療が遅れる可能性があります。
この先進医療は、前房水(目の中を循環する液体)や硝子体から抽出したDNAをもとに、細菌や真菌を検出するものです。陽性になる確率が80~90%と高く、結果が出るまでの時間が100~130分と迅速で、死んだ細菌や真菌でもDNAが採取できていれば陽性になります。これにより、早期に抗菌薬や抗真菌薬の投与、手術といった適切な治療を始めることができ、失明の予防につながることが期待されます。また、検査で細菌や真菌の感染が否定された場合は、抗菌薬や抗真菌薬以外の治療に移行でき、過剰あるいは不要な薬の投与を避けることができます。

療養の分類

検査・診断・評価

部位の分類

感覚器系

実施医療機関

都道府県医療機関名所在地電話番号
宮城県東北大学病院〒980-8574
仙台市青葉区星陵町1-1
022-717-7000
茨城県筑波大学附属病院〒305-8576
つくば市天久保2-1-1
029-853-7668
群馬県群馬大学医学部附属病院〒371-8511
前橋市昭和町3-39-15
027-220-7111
埼玉県自治医科大学附属さいたま医療センター〒330-8503
さいたま市大宮区天沼町1-847
048-647-2111
埼玉医科大学病院〒350-0495
入間郡毛呂山町毛呂本郷38
049-276-1111
東京都東京科学大学病院〒113-8519
文京区湯島1-5-45
03-3813-6111
東京大学医学部附属病院〒113-8655
文京区本郷7-3-1
03-3815-5411
富山県富山大学附属病院〒930-0194
富山市杉谷2630
076-434-2315
福井県福井大学医学部附属病院〒910-1193
吉田郡永平寺町松岡下合月23-3
0776-61-3111
愛知県藤田医科大学病院〒470-1192
豊明市沓掛町田楽ケ窪1番地98
0562-93-2111
大阪府関西医科大学附属病院〒573-1191
枚方市新町2-3-1
072-804-0101
鳥取県鳥取大学医学部附属病院〒683-8504
米子市西町36-1
0859-33-1111
島根県島根大学医学部附属病院〒693-8501
出雲市塩冶町89-1
0853-23-2111
愛媛県愛媛大学医学部附属病院〒791-0295
東温市志津川454
089-964-5111
高知県高知大学医学部附属病院〒783-8505
南国市岡豊町小蓮185番地1
088-866-5811
福岡県九州大学病院〒812-8582
福岡市東区馬出3-1-1
092-641-1151
大分県大分大学医学部附属病院〒879-5593
由布市挾間町医大ヶ丘1-1
097-549-4411
宮崎県宮崎大学医学部附属病院〒889-1692
宮崎市清武町木原5200
0985-85-1510