先進医療ナビ
イマチニブ経口投与およびペムブロリズマブ静脈内投与の併用療法
基本情報
- 先進医療技術名
イマチニブ経口投与およびペムブロリズマブ静脈内投与の併用療法*
いまちにぶけいこうとうよおよびぺむぶろりずまぶじょうみゃくないとうよのへいようりょうほう
- 適応症
進行期悪性黒色腫(KIT遺伝子変異を有するものであって、従来の治療法に抵抗性を有するものに限る。)
- 療養内容
悪性黒色腫は皮膚がんの一種で、進行期の悪性黒色腫は5年生存率が約10%と予後が不良です。がんは遺伝子の変異によって起こり、悪性黒色腫ではBRAF遺伝子やKIT遺伝子などに変異が見られます。
顔や首、手の甲などの日光にさらされやすい部位や、手のひら、爪、粘膜から発生した悪性黒色腫は、足裏や体幹(胴体)などから発生した悪性黒色腫に比べ、KIT遺伝子に変異がある患者さんが多いことが分かっています。
KIT遺伝子に変異がある悪性黒色腫には、KIT阻害薬が有効であることが明らかになっていますが、健康保険は適用されません。また、KIT阻害薬単独では治療効果が限られますが、免疫チェックポイント阻害薬と併用することで相乗効果が得られるという研究報告があります。免疫チェックポイント阻害薬とは、がん細胞に対して、生まれつき体に備わった免疫の働きが抑制されることなく十分に発揮できるようにする薬です。
この先進医療は、KIT遺伝子に変異がある進行期悪性黒色腫で、従来の治療法が効かなかった患者さんに対して、KIT阻害薬であるイマチニブの内服と、免疫チェックポイント阻害薬のペムブロリズマブの静脈注射を併用する治療法です。これらの薬剤の相乗効果により、生存期間の延長などが期待されます。
- 療養の分類
薬物療法
- 部位の分類
感覚器系
- 悪性腫瘍(がん)の分類
皮膚のがん
- ※「*」印が付いている医療技術は、「先進医療B(第3項先進医療)の技術」を表しています。
実施医療機関
| 都道府県 | 医療機関名 | 所在地 | 電話番号 |
|---|---|---|---|
| 宮城県 | 東北大学病院 | 〒980-8574 仙台市青葉区星陵町1-1 | 022-717-7000 |
| 東京都 | 国立研究開発法人 国立がん研究センター中央病院 | 〒104-0045 中央区築地5-1-1 | 03-3542-2511 |
| 静岡県 | 静岡県立静岡がんセンター | 〒411-8777 駿東郡長泉町下長窪1007番地 | 055-989-5222 |
| 愛知県 | 名古屋大学医学部附属病院 | 〒466-8560 名古屋市昭和区鶴舞町65 | 052-741-2111 |
| 大阪府 | 地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪国際がんセンター | 〒541-8567 大阪市中央区大手前3-1-69 | 06-6945-1181 |
| 福岡県 | 独立行政法人国立病院機構 九州がんセンター | 〒811-1395 福岡市南区野多目3-1-1 | 092-541-3231 |