一般的に、ダイバーシティは「多様性」、エクイティは「公平性」、インクルージョンは「受容」を意味します。性別・年齢 国籍などの外面の属性や、ライフスタイル、職歴や価値観など内面の属性にかかわらず、公平性の観点を踏まえながら、互いを尊重し、認め合い、良いところを活かすことです。
1. 推進・取組みの全体像
当社は多様なワークスタイルに柔軟に対応し、能力を最大限発揮できる人事諸施策の整備・拡充や社員教育を推進しています。
「多様な社員全員が成長し、活躍する会社」の実現を目指し、「レジリエントな組織作り」を土台に、「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン」・「新たな働き方」・「DX(デジタルトランスフォーメーション)」を連動させた三位一体で推進し、社員ひとり一人がエンゲージメントを高め、互いを尊重し、認め合い、いいところを活かしながら、能力を最大限発揮できる環境を整備していきます。
2. 主な取組み
多様性を活かす環境づくりの取組み
新たな働き方
業務の変革、生産性向上を目的として「新たな働き方」という全社運動を展開しています。「リモートワーク」「Web会議」「ペーパーレスの徹底」「会議・報告の半減」により時間を創出することで、コア業務へのシフトや業務効率化による「組織のレベルアップ」を図り、企業価値の向上や持続的な成長を目指していく取組みです。
また、「DE&I」「DX」と一体で推進していくことで、本取組みを一層加速させ、誰もがエンゲージメント高く、活き活きと働き成長を実感できる「理想の職場」を実現していくことを目指しています。
「アンコンシャス・バイアス」の理解とコントロール
アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)に気付き、意識的にコントロールして行動できるようにするため、集合研修やe-learning等の学ぶ機会を提供し、多様性への理解を深め、意識・行動の改革につなげています。
社員意識調査
毎年、全社員を対象に「社員意識調査」を実施しています。毎年質問内容を見直し、回答割合から意識の変化を確認し施策の検証、新たな課題抽出につなげています。
ストレスチェック
毎年、全社員を対象に「ストレスチェック(心理的な負担の程度を把握する検査)」を実施しています。
自身のストレス程度を知るとともに、実施後のフォローとして、医師による面接や産業保健スタッフの相談実施を取り入れ、セルフケアに役立てています。
360度フィードバック
毎年、全マネジメント層(課長以上)を対象に「360度フィードバック」を実施しています。「マネジメント層に求められる役割行動」について、自己評価と他者観察結果のギャップを認識することで、行動変革による自身の成長と、組織の活性化をはかります。
ライン部課長向け研修
全組織のライン部課長を対象に、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンの考え方をベースに、「あらゆる人財が多様性を活かし、自律しながら成果を追及し組織に貢献できる職場環境」の実現のために、求められるマネジメントについて理解し行動変容につなげる研修を、毎年実施しています。
育児・介護との両立支援
育児、介護などと仕事を両立させるための支援制度を整備しています。
育児と仕事の両立支援
<男性社員の育児休業>
多様な価値観とワークライフバランスを尊重し、さらなるエンゲージメント向上に向け、「男性社員の育児休業取得」を推進しています。
- 男性社員の育児休業取得率
- 89.2%(2022年度)
※対象期間(2022年4月〜2023年3月)
※育児・介護休業法で定める基準にて算出
介護と仕事の両立支援
多様な社員の活躍推進
「多様な価値観・意見を活かし、社員全員が成長・活躍する会社」を目指しています。
女性活躍の推進
2024年4月までに組織の意思決定を担うライン課長の女性比率を14%以上とすることを目標としています。
推進取組策として、男性社員・女性社員ともにマネジメント業務やキャリアについて考え学ぶ研修、視野の拡大やキャリアアップのマインドを醸成するチャレンジ支援を実施しています。
管理職養成講座 | マネジメント職を担うためのリーダーシップや知識を養う半年間の研修です。 マネジメント職への期待や役割を理解し、自身が目指したい管理職像をイメージすることを目的としています。各年、役員選抜の男女社員約30名が参加しています。 |
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メンター制度 | 所属する部署の上司とは別に、先輩社員(メンター:役員・部長)が後輩社員(メンティ)と1対1の対話(メンタリング)を通じて後輩社員のキャリア形成の相談を聞き、アドバイスをすることで、気付きを与えながら、さらなる成長を支え、促す制度です。 |
女性社員経験交流会 | 女性社員がライフイベントに関わらず、より活き活きと長く働ける会社を目指すため、さまざまなキャリアやライフステージを経験しながら働く女性社員をモデル社員として招き、質疑応答形式のパネルディスカッションや参加者間の意見交流会を定期開催しています。 |
メンター制度面談の様子
障がい者社員の活躍
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当社では全国で43名の障がいがある社員が勤務し、活躍しています。
障がいがある社員の能力や適正が発揮でき、生きがいを持って働けるような職場づくりを目指しています。
本社ビルでは視覚に障がいのあるお客さま・社員の利便性向上のため、東京と福祉街づくり条例の配備基準に沿った、本社ビル共用部のバリアフリー化(エレベーターの点字表示、共用廊下への誘導ブロック設置等)を実施し、働きやすい環境整備を進めています。
LGBTQ支援取組
当社では、ダイバーシティ&インクルージョン推進の一環としてLGBTQへの支援・理解の促進を行っています。
LGBTQとはL | Lesbian レズビアン |
女性の同性愛者 |
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G | Gay ゲイ |
男性の同性愛者 |
B | Bisexual バイセクシュアル |
両性愛者。恋愛対象が女性にも男性にも向いている |
T | Transgender トランスジェンダー |
性自認(心の性)と身体の性が不一致のため、身体の性に違和感を持つ人 |
Q | Qusestioning クエスチョニング |
自分の性のあり方について「わからない」「迷っている」「決めたくない」など |
Queer クイア |
性的マイノリティを包括する言葉「変わった、奇妙な」という意味。同性愛者を侮辱する言葉であったが、当事者が前向きな意味で使いだした |
人権研修 | 毎年全社員が受講する職場研修です。本研修で、LGBTQをテーマに取り上げ、世の中の動きや職場での対応の周知を図っています |
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相談窓口 | 社員相談室ではあらゆる相談を受け付けることができる体制を整備しています |
人事制度 | 社内福利厚生制度では、結婚祝い金や社宅貸与基準等において、同性パートナーも適用されることを定めています |
MS&ADインシュアランス グループでは人権基本方針を策定し、「あらゆる事業活動において、基本的人権を尊重し、人権、国籍、性別、年齢、出身、世系(門地)、社会的身分、信条、宗教、身分的特徴、障がいの有無、性的指向、性自認、妊娠などによる差別を行わない。」ことを基本的な考え方としています。
MS&ADインシュアランス グループ 人権基本方針(一部抜粋)1-2.差別の禁止 | あらゆる事業活動において、基本的人権を尊重し、人種、国籍、性別、年齢、出身、世系(門地)、社会的身分、信条、宗教、身体的特徴、障がいの有無、性的指向、性自認、妊婦などによる差別を行いません。 |
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1-3-2.人権を尊重する企業風土 | 多様な価値観を尊重し、社員一人ひとりの心身の健康や安全に配慮した働きやすい職場環境づくりに取り組みます。 |
2-3.教育・研修 | あらゆる機会を通じて、人権に関するグローバルな課題や国・地域の課題と事業活動との関わりについて、役職員が理解を深め人権を尊重するよう、幅広い人権啓発に取り組みます。 |
3. 行動計画・社外評価
次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画
次世代の社会を担う子どもが、健やかに生まれ育成される環境整備を進めるために、集中的かつ計画的に対策に取り組むことを目的としています。
※詳細内容は、厚生労働省HP(外部サイト) をご覧ください。

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当社は、次世代育成支援対策推進法に基づき、子育てサポートに高い水準で取り組んでいる企業として、厚生労働大臣より「プラチナくるみん」の認定を受けました。
※プラチナくるみん認定の詳細は厚生労働省HP(外部サイト)をご確認ください。
女性活躍推進法に基づく行動計画
女性が職業生活において、その希望に応じて十分に能力を発揮し、活躍できる環境を整備することを目的としています。
※詳細内容は、厚生労働省HP(外部サイト)をご覧ください。
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当社は、女性活躍推進法に基づき、女性活躍推進の取組み状況について優良な企業であるとして、厚生労働大臣より「えるぼし」(2つ星)認定を受けました。
※えるぼし認定の詳細内容は厚生労働省HP(外部サイト)をご確認ください。