先進医療ナビ
ネシツムマブ静脈内投与療法
基本情報
- 先進医療技術名
ネシツムマブ静脈内投与療法*
ねしつむまぶじょうみゃくないとうよりょうほう
- 適応症
切除が不可能なEGFR遺伝子増幅陽性固形がん(食道がん、胃がん、小腸がん、尿路上皮がん、または乳がんに限る。)
- 療養内容
複数のがん種において、細胞の表面にがんの増殖を活性化するたんぱく質(EGFR(epidermal growth factor receptor:上皮成長因子受容体)が現れるタイプがあり、遺伝子パネル検査によって一定数が検出されています。EGFR遺伝子の増幅が認められる(陽性)場合、がん細胞が限りなく増殖しやすいことを意味します。
EGFR遺伝子の増幅陽性の固形がんは、今までは一般的にがん種ごとの標準治療が行われていましたが、治療の見通し(予後)は不良でした。
この先進医療は、分子標的薬のネシツムマブを静脈内に投与する治療法です。ネツシムマブはEGFRを阻害してがん細胞の増殖を抑制する作用がある薬剤の一つで、EGFRが現れることの多い種類の肺がんの治療薬として、すでに保険適用となっています。
適応症は、切除が不可能なEGFR遺伝子増幅陽性の固形がんのうち、食道がんや胃がんなど5種類のがんです。
この先進医療により、手術では切除できないがんでも細胞の増殖が抑えられたり、がんが縮小して予後の改善が期待されます。
- 療養の分類
薬物療法
- 部位の分類
消化器系、泌尿器系、乳腺・内分泌系
- 悪性腫瘍(がん)の分類
胸部のがん、消化器系のがん、泌尿器系のがん
- ※「*」印が付いている医療技術は、「先進医療B(第3項先進医療)の技術」を表しています。
実施医療機関
| 都道府県 | 医療機関名 | 所在地 | 電話番号 |
|---|---|---|---|
| 東京都 | 虎の門病院 | 〒105-8470 港区虎ノ門2-2-2 | 03-3588-1111 |
| 愛知県 | 名古屋大学医学部附属病院 | 〒466-8560 名古屋市昭和区鶴舞町65 | 052-741-2111 |
| 京都府 | 京都大学医学部附属病院 | 〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54 | 075-751-3111 |