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タクロリムス経口投与療法

基本情報

先進医療技術名

タクロリムス経口投与療法

たくろりむすけいこうとうよりょうほう
適応症

不妊症(卵管性不妊、男性不妊、機能性不妊または一般不妊治療が無効であるものであって、これまで反復して着床または妊娠に至っていない患者に係るものに限る。)

療養内容

免疫とは、自分以外のものを異物とみなして体から排除しようとする仕組みのことです。母体にとって胎児(受精卵)は「自分以外」ですが、通常は「免疫寛容」により免疫が抑えられ、着床から妊娠に至ります。「免疫寛容」が十分に働かないと胎児(受精卵)を拒絶してしまい、不妊症の一因になると考えられています。
この先進医療は、免疫抑制剤であるタクロリムスを投与する治療法です。投与期間は胚移植の2日前から16日間です。免疫抑制剤の作用により、母体と胎児の間の免疫学的な異常、特に胎児(受精卵)を拒絶する母体の免疫応答を抑制します。
母体や胎児には異常がなく、母体と胎児の間の免疫学的な異常による不妊症と考えられる患者さんに免疫抑制剤を投与し、母体の免疫状態を正常化することで妊娠が期待されます。さらに、不育症を併発しているケースでも妊娠を継続できることが期待されます。

療養の分類

薬物療法

部位の分類

生殖器系

実施医療機関

都道府県医療機関名所在地電話番号
東京都国立研究開発法人
国立成育医療研究センター
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03-3416-0181
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