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アモキシシリン、ホスホマイシンおよびメトロニダゾール経口投与ならびに同種糞便微生物叢移植の併用療法
基本情報
- 先進医療技術名
アモキシシリン、ホスホマイシンおよびメトロニダゾール経口投与ならびに同種糞便微生物叢移植の併用療法*
あもきししりん、ほすほまいしんおよびめとろにだぞーるけいこうとうよならびにどうしゅふんべんびせいぶつそういしょくのへいようりょうほう
- 適応症
潰瘍性大腸炎(軽症から中等症までの左側大腸炎型または全大腸炎型に限る。)
- 療養内容
潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜の慢性的な炎症で、粘膜にただれや、潰瘍(かいよう)ができる病気であり、国の指定難病のひとつです。病変が広がる範囲によって直腸炎型、左側大腸炎型、全大腸炎型の3つに分けられます。左側大腸炎型と全大腸炎型には局所のステロイド投与を用いることができず、経口投与となるため副作用が起こりやすいなど、治療法の選択肢が限られることから、新たな治療法が望まれています。
細菌の集まりを細菌叢(さいきんそう)といい、健康な人のバランスのとれた腸内細菌叢の移植が潰瘍性大腸炎の治療につながるのではないかと考えられています。この先進医療は、アモキシシリン、ホスホマイシン、メトロニダゾールという3種類の内服の抗菌薬を投与した患者さんの大腸内に、健康な人の便の腸内細菌叢(糞便微生物叢)溶液を注入して移植する療法です。適応症は、左側大腸炎型と全大腸炎型の軽症から中等症までです。事前に抗菌薬を使うのは、抗菌薬によって大腸内を無菌状態に近づけることで、移植する健康な人の腸内細菌叢が定着しやすくなるからです。
この先進医療で患者さんの腸内細菌叢を改善し、寛解(かんかい:腹痛や下痢、血便などの症状を日常生活に支障をきたすことがない程度までに抑えられた状態)の割合増加や病気の進行抑制効果の向上が期待されます。
- 療養の分類
その他
- 部位の分類
消化器系
- ※「*」印が付いている医療技術は、「先進医療B(第3項先進医療)の技術」を表しています。
実施医療機関
| 都道府県 | 医療機関名 | 所在地 | 電話番号 |
|---|---|---|---|
| 東京都 | 順天堂大学医学部附属順天堂医院 | 〒113-8431 文京区本郷3-1-3 | 03-3813-3111 |
| 石川県 | 国立大学法人金沢大学附属病院 | 〒920-8641 金沢市宝町13-1 | 076-265-2000 |