脳の血管が突然破れて出血する脳出血は、出血した部位や量によっては命にかかわる病気です。また、一命を取りとめても、半身まひなどの後遺症によって介護が必要になることがあります。発症直後の急性期には、血圧を下げる治療や、脳のむくみを抑える治療などが行われますが、救命率が高い有効な治療法は確立されていないのが現状です。
この先進医療は、発症から2時間以内の脳出血の患者さんに対して、止血作用のある遺伝子組換え活性型血液凝固第VII因子製剤を静脈注射で投与して、脳の血管からの出血を止める治療法です。遺伝子組換え活性型血液凝固第VII因子製剤は、出血が止まりにくくなる血友病などの治療薬として国内で承認されています。
この先進医療により、脳出血の患者さんの救命率の向上や、後遺症によって介護が必要になる人の減少が期待されます。 |