大腸がんはほかの臓器に転移したとしても、転移したがんを切除できれば、良好な予後が期待できる(治りやすい)と言われています。大腸がんの転移先で最も多いのは肝臓であり、肝臓に転移した場合でも、切除が可能であれば比較的治りやすいですが、切除が不可能な場合は、根治(根本から完全に治すこと)が難しいと考えられています。そうした場合でも、肝臓移植をすることで根治の可能性が期待できます。
この先進医療は、大腸がんが転移した肝臓をすべて摘出し、健康な人の肝臓の一部を移植する療法です。
適応となるのは、大腸がんからの転移性肝がんの患者さんのうち肝臓のがんは切除で取り除くことができないものの、肝がんのもととなる大腸はすでに切除してがんを取り除いている場合です。
この先進医療で、がん転移巣である肝臓をすべて摘出して健康な肝臓と入れ替えることにより、おおもとのがんである大腸がんの根治から、術後の3年生存率の改善などが期待されます。 |