【専門家解説】これだけは押さえておいて! 独身・DINKS・働くママ お金の備え重要ポイントを解説 【専門家解説】
これだけは押さえておいて! 独身・DINKS・働くママ お金の備え重要ポイントを解説

終わりの見えないコロナ禍。先が見通せない状況が続いていますね。ただでさえ収入がなかなか増えないし、思うように貯蓄ができていないのに……と不安を感じている女性も多いのでは。そんな今だからこそ、働けなくなるなど万が一の出来事に備えたり、老後資金準備をしておきたいところ。しかし、女性の生き方が多様化し、「私」はどのような準備をすればいいのか悩んでいる人も少なくない状況です。そこで独身、DINKS(共働きで子供を持たない夫婦)、働くママ、それぞれが押さえておきたい備えについて、ファイナンシャルプランナーの竹下さくら先生に聞いてみました。

そもそも将来の備えは必要?公的保障では賄えないの?

医療保険や年金などの公的保障は、私たちの生活を守ってくれる重要な制度。
ぶっちゃけ、これがあれば、将来のためにわざわざ備えなくてもいいのでは?
と思うのですが、そうとも言い切れないと竹下さん。

たしかに公的な医療保険は、病気やケガをしたときに医療費の一部が負担・軽減されますが、あくまで最低限の保障だけ。長期入院などで医療費の自己負担分が高額になる場合もあり、また入院時の差額ベッド代や食事代は自己負担になります。そんなときに頼りになるのが民間の医療保険。公的医療保険でカバーしきれない支出を補ってくれます。また、最近では、病気やケガにより長期間働けなくなったとき(61日以上など)に、毎月保険金を受け取ることができる「就労不能保険」のニーズも高まっています。老後の生活を支える公的な年金制度は、支給開始年齢が段階的に引き上げられるなど、どんどん改悪される傾向にあり、これだけを当てにしていいのかやや心配。高齢になっても働く必要が出てくることを考慮すると、就労不能保険は強い味方になってくれます。また不測の事態に備えた「生命保険」の必要性も考えておきたいところです。

竹下先生

このまま一人でも大丈夫……?将来がちょっと不安な独身女性の場合

このまま健康で働き続けられるか、老後も一人だったら……? 自分で自分を守るために、どんな備えが必要でしょうか。

女性の場合は特に、想定外の婦人科系の病気や骨折などもありがちなため、病気やけがに備えて医療保険は入っておくのが安心です。入院日額5,000円あれば基本的には十分です。就労不能保険は、フリーランスや住宅ローンを組んでいる人は、月収の4〜5割程度の保険金額・給付金額を目安に。一生独身なら、基本的に生命保険は不要ですが、奨学金などの借り入れがある人は、返済中に自分が死亡した場合、連帯保証人に返済義務が発生してしまうため、迷惑をかけたくないなら入っておくことが大切です。

竹下先生

独身女性の備えPoint

  • 医療保険未加入ならぜひ検討を
  • 就労不能保険は、フリーランスや住宅ローンを組んでいる場合は要検討
  • 生命保険は一部例外を除き必要性なし

子どもは? マイホームは?ライフプランはまだふんわり。DINKS女性の場合

二人の時間を楽しみつつ、仕事も充実のDINKS。とはいえ、これから子どもができたら?マイホームを買ったら? など、将来のプランはふんわりしている人も多いはず。人生のプランが変わりやすい中で、今から準備できることって?

共働きで余裕のあるDINKSは、マイホームを購入する人が増加中。その際、夫婦がそれぞれ住宅ローンを組む「ペアローン」で購入するケースが増えています。その場合はどちらかに万が一のことがあっても、それぞれのローン残債分をまかなえる生命保険は入っておくと安心です。また病気やケガで返済が滞る可能性があるため、医療保険と就労不能保険も入っておくと安心。また子ども計画がある場合も、女性は出産前後の入院率が高いので、入院日額5,000円程度の医療保険は必須。妊娠が分かってからだと加入できない場合があるので、早めに入っておきましょう。

竹下先生

DINKS女性の備えPoint

  • ペアローンを組む場合は、生命保険は重要。就労不能保険もできれば検討を
  • 妊娠出産の予定があるなら、出産前後で医療保険に助けられる可能性大。早めに検討しよう

家族みんなの幸せのために!日々がんばる働くママの場合

我が子を育て上げるために毎日頑張る働くママ。家族みんなが幸せに暮らしていくための備えはどうしたらいい?

万が一の際にも子どもの教育費をカバーするため、夫婦ともに生命保険は必須。子ども1人の教育費に最低でも1,000万円はかかることを前提に、人数分をカバーできる額の生命保険に入っておきましょう。夫婦で家計支出を負担し合っている場合は、医療保険や就労不能保険の優先順位はグッと上がります。DINKS同様、ペアローンを組んで住宅を購入する場合は、それぞれのローン残債分の生命保険の加入を忘れずに。働くママの就労不能保険は、月収の4〜5割程度の保険金額・給付金額が理想です。

竹下先生

働くママの備えPoint

  • 子どもの教育費をカバーできる額の生命保険は要検討
  • 住宅ローンを夫婦で組んでいる場合は、医療保険、就労不能保険も重要

保障は最低限でOK。すでに加入済みの人は、見直しも視野に!

必要な保障早見表

あれもこれもと手を出さずに、限られた家計予算の中で、優先順位をつけて最低限の保障を選ぶことが大事だと竹下さん。現在加入している保険の内容を確認し、必要ならば見直しを。

現在加入している保険は、そもそも自分に必要なのか、さらに保障額や保障期間などを確認し、不足するものがあれば、見直しの検討がおすすめです。近年は平均寿命が延びていることもあり、一生涯保障してくれる終身型が主流。女性疾患や先進医療もカバーできる手厚い保険が増えてきています。親から引き継いだり、若いうちに入っていると保険料が安いため、乗り換えて割高になることを懸念している人もいると思います。しかし特に医療保険は、最新の実態に合わせてアップデートされており、昔の保険より手厚いのに割安になる場合もあるので、見直す余地は十分にあります。女性は、男性以上にライフステージの変化が多く訪れるので、ニーズに合わせた保険を選ぶことがことのほか重要です。

竹下先生

今回教えてくれたのは……竹下さくらさん

CFP®(国際ライセンス)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)、千葉商科大学大学院(会計ファイナンス研究科、MBA課程)客員教授。
慶應義塾大学商学部にて保険学を専攻。損害保険会社、生命保険会社に勤務後、1998年よりFPとして独立し現在に至る。二児の母。

ここまでは竹下さんによる保険加入の1つの考え方をご案内しました。保険加入にはご自身の年齢・資産・家族構成等で考え方は変わります。ご自身でよくご検討のうえご加入ください。