タイムラプス撮像法による受精卵・胚培養 (たいむらぷすさつぞうほうによるじゅせいらん・はいばいよう)
不妊症(卵管性不妊、男性不妊、機能性不妊または一般不妊治療が無効であるものに限る。)
不妊治療において、胚移植をするために培養中の胚(細胞分裂が始まった受精卵)に対しては、通常1日1回程度、培養器から取り出して正常に成長しているかどうかなどの観察が行われています。ただし、この方法では胚の分割や成長速度の異常などが見逃される場合があるほか、胚を培養器から取り出して観察するため、環境の変化が起こり、受精卵へストレスがかかるリスクもあります。 この先進医療は、タイムラプスというシステムにより、胚を定位置・一定間隔で撮影した画像を連続して映し出す撮像法(さつぞうほう)を用いて観察する受精卵・胚の培養法です。連続して映し出された画像は動画のように見えることから、正常に発育する胚とそれ以外の胚とが見分けやすくなるうえ、撮影は培養器に内蔵されたカメラで行うことから胚を培養器に入れたまま観察できます。 適応症は卵管性不妊や男性不妊などの不妊症で、一般不妊治療で効果がない場合です。 この先進医療により、分割や成長速度などが正常で良好に発育している着床可能な胚を選別し、それを移植胚とすることで、妊娠率の上昇や培養成績の向上、着床率の上昇などが期待されます。
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